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歯科コラム

顎関節症かも?と思ったら何科を受診すべき?

顎(あご)が痛んだり、口を開け閉めしたときに「ギシギシ」したり「カクカク」したら、顎関節症(がくかんせつしょう)かもしれません。

顎関節症が疑われたら、何科を受診したらいいのでしょうか。
答えは、口腔外科を標榜している歯科クリニックまたは病院です。
もしくは顎関節症の治療を得意にしている一般の歯科クリニックに行ってください。
いずれにしましても、顎関節症は、その治療に長く携わっている歯医者がいるイースト21デンタルに診てもらうようにしてください。

目次

口腔外科とは

口腔外科とは

顎関節症は口腔外科で診るのですが、そもそも「口腔外科(こうくうげか)」とはどのような診療科なのか解説します。

いわゆる「普通の歯医者さん」は「一般歯科」といい、歯科医師免許を持っています。一般歯科は歯そのものに集中するイメージです。ちなみに消化器内科医や脳神経外科医などが保有している免許は医師免許です。

口腔外科を担当する口腔外科医も、保有しているのは歯科医師免許なので「歯医者さん」なのですが、歯に限定せず「口全体の病気」を診ています。例えば虫歯や歯周病の治療では、その歯を治療するだけで治る見込みがあれば一般歯科医が診ますが、膿が口腔内全体に広がってしまうと口腔外科医が診る、といった役割分担をしています。また口のなかに癌ができることがあるのですが、この口腔癌も口腔外科で治療します。

顎関節症は歯ではなく顎の骨に支障が起きるので、一般歯科医ではなく、口腔外科医や顎関節症を長く治療している歯科医が診ることになります。

顎関節症の治療を得意としている「一般歯科」医の探し方

一般歯科を標榜しているクリニックでも、顎関節症の治療を得意としている歯医者はいます。そのような歯医者を探すには、ホームページをチェックするとよいでしょう。
顎関節症の症状や治療法、予防法をホームページ上で詳しく解説している歯科クリニックなら、この病気の治療に力を入れているはずです。

顎関節症の治療法その1「スプリント治療」

それでは顎関節症の治療法についてみていきましょう。
顎関節症が軽症の場合、スプリントと呼ばれる特殊なマウスピースを装着して治療します。スプリントはプラスチック製で、上顎の歯全体、または下顎の歯全体に被せ、顎を持ち上げた状態を維持します。

物理的に顎を持ち上げるので顎関節に負担が加わらず、痛みが和らぎます。夜寝るときに装着して、朝起きたら外します。そのため日中に勉強や仕事に支障が出ません。

顎関節症の治療法その2「痛みを速攻で取り除く」

顎関節症の治療法その2「痛みを速攻で取り除く」

スプリントはゆっくり効果が出る治療法ですので、顎の痛みが我慢できないほど悪化した患者さんには、鎮痛のほうが優先されます。

鎮痛薬が効かない場合は、痛みが起きている場所に近赤外線レーザーを照射したり、電気刺激を与えたりする治療が行われます。これにより筋肉が収縮して血流が改善し、痛みが治まるのです。

顎関節症の治療法その3「外科的矯正治療」

治療法その1とその2までは歯科クリニックで行うことがありますが、顎関節症が悪化すると、病院の口腔外科でなければ治療できなくなるかもしれません。

顎関節症の症状は、顎変形症(がくへんけいしょう)という深刻な病気の前兆かもしれません。顎変形症の場合、「外科的矯正治療」という手術が必要になるかもしれません。顎変形症は上顎骨(じょうがくこつ)や下顎骨(かがくこつ)や頬骨(きょうこつ、頬の骨)の形が変形している状態です。その3つが異常に大きかったり、異常に小さかったりして、顎や顔全体のバランスが崩れてしまうのです。

顎変形症の症状は、出っ歯(上顎前突症、じょうがくぜんとつしょう)や受け口(下顎前突症、かがくぜんとつしょう)、さらに顔の歪み(非対称症)などです。顎の痛みや口を開け閉めしたときの音も発症します。
出っ歯や受け口は、一定の範囲内であれば矯正歯科クリニックでも治せますが、外科的矯正治療が必要になると病院の口腔外科で治療することになります。

外科的矯正治療は全身麻酔下で行うかなり「大きな手術」です。口のなかにメスを入れて、顎の骨を露出させ、骨を削ります。
外科的矯正治療の主な術式を紹介します。

Le Fort Ⅰ型骨切り術

受け口を解消するための治療法で、上顎の両奥の骨を削り、上顎を前に移動させる手術です。顎を移動させた後は、チタン製の骨接合材(プレートとネジ)で固定します。チタンは体の拒絶反応がほとんどないのでそのまま半永久的に留置することもできますが、1年ほど経過して削った骨が結合すれば取り外すこともできます。取り外すときは再び手術することになります。

下顎枝垂直骨切り法

こちらも受け口の手術ですが、こちらは舌顎の両奥の骨を削り、下顎を後方にずらします。骨接合材を使うのは「Le Fort Ⅰ型骨切り術」と同じです。

以上の2つは顎の後方(奥歯の後ろの骨)を削りますが、顎の前方(鼻の下部)を削る術式もあります。

下顎前歯部歯槽骨切り術

下顎の前歯の下の骨を削ります。削るのは歯槽骨という部分で、これは歯を支えている骨です。前歯の下の歯槽骨を削っただけだと顎の先端部が突き出てしまうので、手術では顎の先端部も削ることになります。

上顎前歯部歯槽骨切り術

上顎の前歯の上の歯槽骨を削ります。前歯だけを後方にずらして出っ歯を解消するわけです。

外科的矯正治療では、手術の前後に矯正器具を使うことになります。
手術前に矯正器具で顎の位置をずらしておけば、手術で骨を削る量が少なくできるからです。
手術後の矯正は傷口がずれないように固定する目的があります。そのため話すことも固形物を食べることもできません。食事は流動食になり、歯磨きは歯ブラシが使えないのでジェット水流を使います。
手術の傷口が安定したら緩い矯正器具に切り替え、固形物の食事や歯磨きなどができるようになります。

まとめ~顎の異変は小さくても歯医者に診てもらおう

顎関節症は患者数が多い病気で、大半は軽症で済み、放置しているうちに自然治癒することもあります。しかし残念ながら、まれに顎変形症という恐い病気が隠れていることがあります。そのため、顎の痛みや顎を動かしたときの音が小さくても、歯医者に診てもらうことをおすすめします。

万が一顎変形症だった場合、早期治療が可能です。

または、「顎変形症でない」ことがわかるだけでも歯科クリニックに行く価値はあると思います。

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