【普通の人に比べて約2倍】糖尿病の人は歯周病になりやすい理由

歯周病と全身疾患の関係性についての研究が進んでいることをご存知でしょうか?例えば、歯周病と肺炎です。肺炎の中でも「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」というものがあり、誤嚥をしたときに口の中にいる歯周病菌が気管に侵入し、肺で炎症を引き起こします。
他にも、歯周病に罹患している人は冠動脈疾患にかかるリスクが高いという研究結果も出ています。
今回はこの2つではなく、もっとも患者数の多い「糖尿病」と歯周病の関係について詳しくご紹介します。日本国内での患者数は一番多いので、いま糖尿病とは縁のない方も、ぜひ参考にしてください。

歯周病と糖尿病

歯周病と糖尿病

糖尿病には、合併症という症状があります。それが以下の5つです。

糖尿病神経障害
高血糖の状態が続くことで、神経が変形します。また、毛細血管から血液が十分に供給されないことで、神経へ栄養が伝わらなくなり神経障害が起こります。

糖尿病網膜症
最悪の場合失明する病気で、成人の失明する原因の第1位を占めている病気でもあります。目の網膜には、たくさんの毛細血管があります。糖尿病は血糖値が常に高い状態のため、血糖値が高いと血管に大きな負担をかけるのです。
また、網膜の毛細血管にも負担をかけることになり、血管が詰まったり、破裂したりする可能性があります。血管が詰まると酸素が行き渡らないため、失明の原因になるのです。

糖尿病腎症
糖尿病性腎症は、血糖値が高い状態で血管が傷つくと発症しやすくなります。血糖値の高い状態が続くと、血管の動脈硬化が進みます。そうすると、濾過する機能が落ちていきます。老廃物を濾過できなくなると、身体に不調が出てきて腎症を発症するわけです。

動脈硬化
高血糖の状態が続くと、動脈硬化が起きます。主な原因はコレステロールですが、糖尿患者さんの多くが動脈硬化を発症しています。

脳卒中・心臓病
動脈硬化が起きると、脳卒中や心臓病のリスクも高くなります。
そして、この5つの合併症に加わる「第6の合併症」と言われているのが歯周病なのです。

なぜ歯周病になりやすいのか

では、糖尿病の人はなぜ歯周病になりやすいのでしょうか。

血管が収縮しやすい
高血糖が続くことで、血管が収縮しやすくなっています。そのため、歯茎に分布している毛細血管も、糖尿病の影響により収縮してしまうわけです。
血液の中には、リンパ球が含まれています。このリンパ球は免疫システムの1つで、細菌などの感染症に対して効果を発揮します。歯周病は、歯周病原因細菌が活発になると進行し悪化してきます。糖尿患者さんは、免疫システムであるリンパ球が歯茎にまで届かないため、細菌の活動も活発になりやすいのです。

感染しやすい
糖尿病患者さんの特徴として、「感染症に陥りやすい」という点があります。これは、リンパ球など免疫システムの問題があり、健康な人に比べて細菌感染に弱いからです。
そのため、「細菌が活発になりやすい環境」と言い換えることもできるでしょう。

口が渇きやすい
口の中には唾液が分泌されています。唾液には、口の中を湿らせる役割や、食事を分解する役割、飲み込みやすくする役割などがあります。他にも、大きな仕事として唾液が担っているのが「虫歯や歯周病の原因細菌の活動を抑制すること」です。糖尿病の患者さんは口が乾きやすくなっています。これは、高血糖でいるときの身体との浸透圧の関係です。
口が乾きやすい時というのは、唾液が分泌できていない状態でもあります。唾液の分泌量が少なくなるため、細菌の活動性を抑制できず、歯周病が進行していくのです。

逆に歯周病の患者さんは糖尿病になりやすい

逆に歯周病の患者さんは糖尿病になりやすい

歯周病の患者さんは、糖尿病を発症しやすい傾向にあります。これには、以下のことが関係してきています。

インスリンに抵抗する
歯周病菌は、インスリンと呼ばれる「血糖値を下げる働きの物質」に抵抗します。その結果、血糖値が下がらずに高血糖の状態が続き、糖尿病を発症しやすくなるのです。

歯を失うと…
歯周病の患者さんは高確率で歯が抜けています。歯が抜けているとよく噛むことができません。噛まずに食べると血糖値が上がりやすくなり糖尿病へと関係していきます。

対処法

糖尿病も歯周病も生活習慣病です。その中でも改めやすいのは、歯磨きではないでしょうか。
歯磨きは、歯周病防止対策としても非常に大切です。歯医者でも同じように教えるところが多いので、ぜひ歯磨きをしっかりと行うようにしてください。

毎日歯磨き健康生活
歯磨きは、1回だけしっかり磨いても意味がありません。毎日磨くことが大切なのです。そのため、毎日の歯磨きによってできる限り綺麗にしましょう。
歯ブラシだけを使って歯磨きをする人が多いのですが、歯ブラシだけでは十分に口を綺麗にできません。デンタルフロスや歯間ブラシなども併用して、歯と歯の間にある汚れを除去しましょう。

歯がない場合は補綴物を作る
歯がなければ噛むことはできません。入れ歯やブリッジなどで補い、歯の代わりとなるものを入れましょう。
そして、噛むことができれば食後の血糖値も上がりにくくなる傾向にあります。
虫歯や歯周病があると、満足に噛むことができません。しっかりと噛んで食事をするためにも、口の中を健康に保っておくようにしましょう。
気になる方はイースト21デンタルにご相談ください。